交通事故後の対応「応急救護処置の仕方」

車の免許を取る時に必ず「応急救護処置の仕方」の講習を受けます。ですが何年も前のことで覚えていない、忘れてしまった。という方も少なくないと思います。

交通事故を起こして負傷者を発見したら、必ず「応急救護処置」を行わなければいけません。ここでは応急救護処置の仕方について解説します。

応急救護処置をしなければ5年以下の懲役

まず、交通事故を起こしてしまったら、必ずやらなければならないのが

これは道路交通法に定められているものです。

道路交通法第72条(交通事故の場合の措置)

交通事故があったときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員（～一部省略～）は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

救護義務を怠ってしまった場合には罰則が与えられる可能性もあります。

救護義務違反の罰則

違反項目：救護義務違反
罰則：5年以下の懲役または50万円以下の罰金

覚えていない。忘れた。では済まされないものなのです。

それに、罰則の有無とは関係なく、人道的にも応急処置をすることで命が助かる可能性が上がります。覚えていて損はありません！

１．負傷者の意識確認と安全な場所への移動

２．体位確認（のどがふさがらないいように負担の少ない体位にする）

３．呼吸状態の確認（下記参照）

４．出血の確認（下記参照）

呼吸がない場合の対応

人工呼吸

気道の確保：片手で負傷者の首を支え、もう一方の手で頭を後方に反らせ、呼吸をしやすくします。
息を吹き込む：指で負傷者の鼻をつまみ、吹き込んだ息が抜けないように力強く息を吹き込みます。
（乳幼児の場合）小児の場合は息が抜けやすいため、鼻と口の両方を口で覆って吹き込みます。
胸の上がりを確認する：正しく息を吹き込むと負傷者の胸が上下するので確認します。
繰り返す：成人　5秒に1回、小児の場合　3秒に1回、の割合で人工呼吸を続けます。

心臓マッサージ

心臓の位置を確認：心臓は胸の左側でなく、胸の真ん中の胸骨下部にあす。肋骨にあてないように注意します。
マッサージ：手のひらの付け根を胸骨の上に重ね、上半身の体重を利用して力強く押します。
（4歳以下の子供の場合）2本指で押します。
繰り返す：心臓マッサージは1秒間に1回の割合で行います。救助者が1人の場合は、人工呼吸2回に対し心臓マッサージを15回。救助者が2人の場合は人工呼吸1回に対し心臓マッサージを5回行います。

出血がある場合の対応

直接圧迫止血